1 はじめに
本方針は、愛媛県及び愛媛県教育委員会が平成30年6月に策定した「愛媛県の運動部活動の在り方に関する方針」及び平成31年3月に策定した「愛媛県の文化部活動の在り方に関する方針」に則り、生徒の健全な成長や教師の業務負担の軽減に資するために定めるものである。
2 適切な運営のための体制整備
(1) 校長は、生徒の多様なニーズに応じた活動を行うことができる部を設置するよう努める。
(2) 部活動の責任者(以下「部顧問」という。)は、年間の活動計画(活動日、休養日及び参加予定大会日程等)並びに毎月の活動計画及び活動実績(活動日時・場所、休養日及び参加大会日等)を作成し、校長に提出する。
(3) 校長は、部活動の在り方に関する方針及び各部の活動計画等を学校のホームページに掲載し公表する。
(4) 校長は、毎月の活動計画及び活動実績の確認等により、各部の活動内容を把握し、生徒が安全に活動を行い、教師の負担が過度とならないよう、適宜、指導・是正を行う。
3 適切な指導の実施
(1) 校長及び部顧間は、生徒の心身の健康管理、事故防止及び体罰・ハラスメントの根絶を徹底する。生徒の人格を傷つける言動や体罰は、いかなる場合も許されない。
(2) 熱中症事故防止の観点から、気象庁の高温注意情報や環境省の暑さ指数等の情報に十分留意し、「熱中症予防運動方針」(公益財団法人日本スポ一ツ協会)等も参考に、気温・湿度などの環境条件に配慮する。その際、活動時間の変更や活動の中止等も視野に入れて柔軟に対応する。
(3)部顧問は、生徒とのコミュニケーションを十分に図り、生徒がバーンアウトすることなく、技能や記録の向上等それぞれの目標を達成できるよう、競技種目・分野の特性等を踏まえた科学的トレーニングの積極的な導入等により、休養を適切に取りつつ、短時間で効果が得られる指導を行う。
4 適切な休養日等の設定
(1)部活動における休養日及び活動時間については、成長期にある生徒が、教育課程内の活動、部活動、学校外の活動、食事、休養及び睡眠のバランスのとれた生活を送ることができるよう、以下を基準とする。
(2) 高いレベルでの文武両道の実現を教育方針の一つとしている本校の現状を踏まえ、生徒の発達段階、競技の特性や活動環境等に応じて、本方針の趣旨に反しない範囲で弾力的に取り扱うものとする。
[具体的な基準]
○ 学期中は、原則として週当たり2日以上の休養日を設ける。平日は少なくとも1日、土曜日及び日曜日(以下「週末」という。)は少なくとも1日以上を休養日とする。週末に大会参加等で活動した場合は、休養日を他の日に振り替える。
○ 1日の活動時間は、年間を通じて平日では2時間程度、学校の休業日(学期中の週末を含む。)は3時間程度とし、できるだけ短時間に、合理的かつ効率的・効果的な活動を行う。
○ 長期休業中の休養日の設定は、学期中に準じた扱いを行う。また、生徒が十分な休養をとることができるとともに、部活動以外にも多様な活動を行うことができるよう、ある程度長期の休養期間(オフシーズン)を設ける。
○ 定期考査発表中及び定期考査中は、原則として部活動の練習・練習試合・大会参加は行わない。ただし、特別な事情がある場合には、校長の許可を得て1時間以内の活動を行うことができる。
5 地域との連携と大会・試合の精査
(1) 校長は、地域の各種団体との連携、保護者の理解と協力、民間事業者の活用等による学校と地域が共に子供を育てるという視点に立った、学校と地域が協同・融合した形での地域におけるスポ一ツや芸術文化活動等のための環境整備に努める。
(2) 校長は、学校の部が参加する大会等や要請により参加する地域の行事や催しの全体像を把握し、生徒の教育上の意義を考慮して、週末等に開催される様々な大会等に参加することが生徒や運動部顧問にとって過度な負担とならないよう、参加する大会数等の上限の目安を定めるなど、参加する大会を精査する。(基本的には、愛媛県高等学校体育連盟・高等学校野球連盟・愛媛県高等学校文化連盟の主催、共催の大会〈公式戦〉、審議を経て公式戦に準ずると認められた大会が該当するが、校長が教育上の意義や生徒・教師の負担等を考慮したうえで許可した場合は参加を認める。)